不妊治療で退職など経済損失3000億円…企業が「妊活」支援、女性管理職増も図る

不妊治療で退職など経済損失3000億円…企業が「妊活」支援、女性管理職増も図る(読売新聞オンライン)

男女参画型社会が標榜されて久しい。
しかし、未だに機能していないことが残念である。
出生率の低下のニュースが、現実を如実に語る。

個人の幸福と、社会全体の幸福。
幸福は両輪で回るものだ。

個人の充足だけに重きを置くと、
他者への配慮を欠く社会が是認されることとなる。
確かに、
自分が好きなことだけをしていればいいとなると、
この上なく気楽だ。

他者に対する責任を負わないため、
自分の時間と、自分のための経済活動を謳歌できる。

しかし、それだけでよいのかというと、
社会という、共生は成り立たない。
相互扶助の形で、弱者に手を差し伸べられる優しい社会を実現するには、
税による経済的な支えや、ボランティアを含めたマンパワーが不可欠だ。

俯瞰すれば、
個人が生きている、その時代だけの完結というわけにはいかない。
世代交代においても、それぞれの時代において、
人々が安心して過ごせる社会、そしてインフラの整備が不可欠だ。

そう考えると、個人の幸せだけでは済まされないことが、否が応でもわかる。
次世代につなげていくためには、若い世代を増やさなければならない。

若い世代を増やすためには、生殖能力がある世代の下支えをして、
子供を増やしてもらうしかない。

そうした意味で、政治レベルのみならず、
民間が積極的に「妊活」支援に取り組むことは意義がある。

男尊女卑の社会観が長く続いたが、
これまで私の事務所で職員として使った人材の中には、女性従業員の中に、
突出した能力を発揮していた人が数多い。
こういう人たちの就労機会を、子育てで奪ってしまっては社会の損失だ。

また、優れた女性が「妊活」をあきらめて、
キャリアに縛るのも、
優秀な遺伝子を次世代に残せなくなるという点で、これも問題がある。

世の中には、男と女しかいない。
それぞれの性で、分業が行われないよう、
尊重される社会の構築は、今、待ったなしだ。

難病で視力を失った男性 “光”をくれた盲導犬と最後の散歩「10年間ありがとう」引退までの日々

難病で視力を失った男性 “光”をくれた盲導犬と最後の散歩「10年間ありがとう」引退までの日々 北海道

盲導犬は、実に立派な仕事をする。
一頃、彼らは、目の不自由な人の安全を担い、
常に緊張を強いられる過酷な仕事の連続であるため、
寿命が短いなどと言われていた。

しかし、実際はそうでもないようである。
一般の飼い犬と同じのようだ。

それというのも、盲導犬の場合、
常時、飼い主に密着している。
パートナーとして、頼られる存在であり、
自分の存在が、人間の役に立っているとする自負がある。
愛情と、やりがいが、
犬のモチベーションに繋がっているというのだ。

なるほど。
他者に必要とされていると認識することで
生きがいを感じるということは、人も同じだ。

人に迷惑ばかりかけて、最後は犯罪者として収監される人間も、
盲導犬のように、人の役に立っているという自負があれば、
悪の道に染まらなかったのかもしれない。

その前提として、自分が深く愛情を注がれた経験があり、
褒められた成功体験が必要なのかもしれない。
盲導犬は、盲導犬としてデビューされる以前、
パピーウォーカーの下で、大切に育てられる。
たった一年間の共同生活だが、
里親が愛情たっぷりに育てあげ、その体験が、
後の彼らの原動力になる。

えてして、人間の場合も、幼児期の家庭環境が
その後の人格形成に大きな影響を与えることになる。
愛情豊かな環境で、数多くの成功体験をし、自己肯定感を高めること。

これが、人格形成の根幹につながるものと思う。

千円着服で懲戒免職、1200万円の退職手当もパーに…この処分、重すぎる? 「魔が差した」バス運転手の払った大きすぎる代償、司法の判断も揺れた

千円着服で懲戒免職、1200万円の退職手当もパーに…この処分、重すぎる? 「魔が差した」バス運転手の払った大きすぎる代償、司法の判断も揺れた(47NEWS)

「魔が差した」で、
千円着服による懲戒免職、1200万円の退職手当もパー。

いやいや、最高裁まで戦ったこの判断は妥当なのか?
表面からだけでは、全体を判断することは難しいが、
あまりにバランスが悪い。

戒告処分や注意を受けたことはあるが、
遅刻や無断欠勤はなく、
無事故運転者表彰や接遇優秀職員表彰を受けたこともあったという。

こうした評価を額面通りに取るならば、
退職金が後払いの性格を有しているとの立場からすると、
1,000円の着服が、
29年間の勤務功労を没却する程度の重さを持つのだろうか。
運転手に、金銭取扱いの厳格さを求めるのは当然のことだが、
諸事情を考慮すると、厳しすぎるのではないかとの疑念が強い。

コロナで収入が減ったというが、
新型コロナウイルスに感染して10日ほど出勤できなかったのであれば、
公務災害や、傷病手当金の請求ができなかったのだろうか?

1,000円と1,200万円。
やはりバランスが悪い。

一部減額では、すまないのだろうか。

綱紀粛正を厳格にすることには間違いないが、
着服の金額が少ないだけに、やはり腑に落ちない。

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの、3000万円控除の特例

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

空き家特例3000万円控除というものがある。
一定の要件に該当する人は、これを利用しない手はない。

「相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋
または被相続人居住用家屋の敷地等を、
平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、
一定の要件に当てはまるときは、
譲渡所得の金額から最高3,000万円(注)まで控除することができる」
というものである。

例えば、3000万円の譲渡益があった場合、
つまり、3000万円で購入した物件が、6000万円で売れた場合、
ざっくりいうと、その差額が3000万円の譲渡益ということになる。
そうすると、この譲渡益に対して、税率がかけられ、
税金を納めなければならないが、この制度を活用すると、
税金はかからなくなるというもの。

しかしながら、「一定要件」、これが実に複雑だ。

 区分所有建物(マンション)でないこと
 1981(昭和56)年5月31日以前に建築された建物であること
 被相続人(亡くなった方)が亡くなる直前まで居住していた家であること
 売却時点で相続人(自分)が住んでいない
 売却相手が親族ではない
 相続後、3年以内の年末までに売却する
 売却金額が1億円以下であること
 建物がある場合は一定の耐震性が認められていること、もしくは建物を解体して土地だけで売却していること
 売却する家を過去一度も「賃貸・事業用」にしていない
 売却するマイホームを過去一度も「賃貸・事業用」にしていない
 相続した家の土地・建物の名義が自分になっている

これらを満たさなければ、特例の対象にならないのだが、
これを活用しなかった場合、
ざっくりどれだけ税額に差が出てくるがシュミレートする。

【具体例】相続した家屋を取り壊して、取壊し後の土地を500万円で譲渡した場合
(復興税を除き、単純計算)
<前提条件>
・昭和55年建築
○本特例を適用する場合の所得税・個人住民税額
・除却費200万円
・被相続人が20年間所有 ・取得価額不明
・相続人は1名
( 500万円-(500万円×5%(※))-200万円-3,000万円)×20%=0円
(※)取得費が不明の場合、譲渡価額の5%で計算
○本特例がない場合の所得税・個人住民税額
: 55万円
( 500万円-(500万円×5%)-200万円)×20%=55万

この場合の譲渡益は275万円だったが、譲渡益最大、3000万円だっととすると、
ざっくり600万円節税できるということになるので、これは大きい。

しかし、昭和56年前の建築物…という点がネックだ。
空き家を速やかに売却することで空き家対策を解消することと、
耐震構造の強い建物に、街を再生する狙いが政策になっている。

なぜなら、新耐震基準は昭和56年に定められたもので、
それより前のものは旧耐震基準だからである。
昭和56年以前の旧耐震基準の建物を耐震構造にするか、更地にするかで、
この特別控除が受けられることから、
耐震構造を備えた町に生まれ変わるというものだ。

実に、うまくできた制度である。

【独自】高級車「アルファード」盗難未遂事件 防犯カメラに一部始終 特殊な機器を使った犯行か 大阪

【独自】高級車「アルファード」盗難未遂事件 防犯カメラに一部始終 特殊な機器を使った犯行か 大阪(読売テレビニュース)

いとも簡単に、高級車が盗まれそうになる。
プロの窃盗団あえば、たとえしっかりと施錠していても
ものの1分40秒ほどで、自動車が盗まれてしまう現実に驚愕する。

この持ち主の場合は、防犯設備を備え、
夜中でもたまたま目が覚めたから盗人を退散させたが、
それでも愛車は傷つけられた。

油断も隙もない。
怖い世の中になったものだ。

私も20年ほど前、住人が寝静まった未明、自宅のガレージに、
置いてあった自動車が盗まれそうになったことかある。

この時は、犯人が無理やりこじ開けようとしたため、
自動車の警報機が作動して、大きな音が鳴り、事なきを得た。
先代の犬が番をしていたが、一向に吠えなかった。
警備員失格である。

その時、110番をして、
駆け付けた警官に対して吠えたので、大笑いになった。

笑いごとで済めばよいが、
世知辛い世の中である。
車のみならず、人の命まで平気で奪う世の中に、
社会はどう対応していった良いものやら、
頭を悩ますものである。

ホセ・ムヒカさん死去 「世界一貧しい大統領」

ホセ・ムヒカさん死去 「世界一貧しい大統領」(共同通信)

世界は、また偉人を亡くした。
政治家とは、みなこのような人であってほしい。

ムヒカ元大統領は、伝説的なスピーチの中で、かつての賢人たちの言葉を借り、
「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、
もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」
と述べた。

仏教にも、「知足」という言葉がある。
満たされていることを知ることが大切であり、
他方、満たされない人を餓鬼ということを意味するものだ。

私たちは知らないうちに消費世界の奴隷になり、
人生一度きりの大切な時間を、消費のために酷使されている。

もっと、もっと、もっと、もっと…。
美味しいものを食べたら、いつもおいしいものを食べていたい。
スタイリッシュの洋服を買ったら、
帽子も、靴も、時計も、財布も良いものを持ちたい。

今度はそれを身に着けて、パーティーに行きたい。
旅行に行きたい。

しかし、物質的な富を追及することには、いつか限界を感じることだろう。
追っても追ってもゴールはない。
一つ欲を満たすと、ゴールは先に延びる。
また一つ欲を満たすと、ゴールはもっと先に遠のく。
いつも金策に忙しく、周囲の風景を楽しむことを忘れる。

まさに、ミヒャエル・エンデの代表作、
「モモ」に登場する、時間泥棒の灰色の男たちに搾取されることになる。

幸福とは何か。
どこぞの国の大統領のように、自国だけが、経済的に豊かになることではない。
また、別の国の大統領のように、他国を侵略して大きくのし上がることではない。

ムヒカ大統領の伝説のスピーチ日本語全文と来日名言が心に響く。(Shirutoku)

これを読んで何を感じるだろうか。
感じるだけではいけないことを、偉大な大統領は言う。

「周りの人も幸せでないと、本当の幸せというものはないと思いますよ。
お金だけじゃない。愛情や生きる喜びだよ。お金だけじゃない。」

三浦綾子の続氷点で、ジェラール・シャンドリが述べた言葉をモチーフにして、
主人公父娘が語るシーンを思い出す。
「一生を終えて後に残るのは、われわれが集めたものではなく、
われわれが与えたものである。
あくせくして集めた金や財産は、誰の心にも残らない。
しかし、かくれた施し、真実の忠告、暖かい励ましの言葉などはいつまでも残る。」
 
ムヒカ大統領の言葉は、いつまでも人の心に残る。
残るだけではなく、私たちは、その遺志を実践しなければならない。

「必ず「何か」を残しなさい。残すんです。無駄をやめて、「何か」を残す。何か少し価値のあるものを残す。必ず残す。」

私たちは、生きた証を、世の中に刻印していかなければならない。
実践という形で。

河野太郎氏、住民票ない中国人の「外免切替」警察庁が今後認めないとポスト ソース求める声も

河野太郎氏、住民票ない中国人の「外免切替」警察庁が今後認めないとポスト ソース求める声も(日刊スポーツ)

「日本は何をしているのか」と訝しくなる。
住民票を、滞在先ホテルの住所などに発行して、日本の免許を付与する。
そうすれば中国が加入していない、道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)だが、
日本は加盟しているため、自国の免許では運転できない、
100カ国ほどの加盟国で使用できる国際免許証が取得できるという。

何たるお人よし。
尖閣は海上保安庁が見張りを余儀なくされ、
水産物の輸入禁止に、ビザ問題、
不動産保有問題、はたまた水源や安全保障面でも、
日本はリスクばかり負わされているとしか思えない。

河口湖のホテルでは、中国人経営者が、自分のホテルからの景観を重視し、
人の土地の木を勝手に伐採して有罪になった。

教育面でも、自国の大学はハイレベルすぎて、
日本の東大や京大を目指す中国人が多いという。
しかも、奨学金の多くが留学生に渡っていることを問題視する声がある。

冷泉彰彦氏のコラムをのぞいてみよう。

「東京大学などで大学院博士課程に占める、
中国など留学生の比率が問題になっています。
一部の政治家が主張している内容によれば、
東京大学では中国人留学生は2008年度の727人から徐々に増加し、
昨年度は3396人と4倍以上になっているそうです。

また、奨学金の多くが留学生に渡っていることを問題視する声もあります。
博士課程の学生に対して1人あたり最大で
年間290万円を支給する制度
(次世代研究者挑戦的研究プログラム「通称SPRING」)で
受給を受けている人が昨年度では、全体で1万564人だったそうですが、
その約4割の4125人が外国人留学生、
また、その中の2904人を中国人留学生が占めていたそうです。」

国民の血税が、国民のために使われているのか、目を疑う。
友好国で、日本の利益に資する国に対してするのならばいざ知らず、
中国は、外交面でその逆が顕著に認められている国との認識が強い。

2017年4月24日、米華字メディア・多維新聞によると、
日本の対中政府開発援助(ODA)は、
田中角栄首相(当時)の訪中をきっかけに、
1979年から30年以上にわたって行われたが、
その総額は3兆円に上り、
海外から中国への援助で、
日本は66.9%を占める最大の援助国だったいう。

79年から2013年度までに
中国が日本から供与された有償資金協力(円借款)は
3兆3164億円、無償資金協力は1572億円で、
さらに1817億円の技術協力が行われ、
総額3兆円以上のODAが実施されたとする。

これは、日本国民の血税だ。

中国には、「井戸を掘った人を忘れない」との教訓があるようだが、
「開発援助金をくれる国からは、最後まで金をむしり取れ」
とでも言うのだろうか。

日本人は、本当にお人よしだ。
腹が立つほどお人よしだ。

足の向くまま、散歩に出かけよう

漸く花の季節になった。
足の向くまま、散歩に出かけよう。

道端の花をフォーカスしてパシャリ。
IMG_0385

これは、ナガミヒナゲシ。

こちらもパシャリ。
IMG_0382

これは、カザグルマ?

あっちもパシャリ。
IMG_0402

これは、イモカタバミ。

いろいろな花が咲いている。
…と思いきや、雉が食事をしているではないか。
IMG_0389

今や、スマホを使って写真を撮ると、
AIが被写体の名前を教えてくれる。
花の名前が数多く覚えられそうだ。

しかし、AIも100%信じられない。

IMG_0152

この犬を、AIは、ジャーマンシェパードと回答する。
しかし、保護犬であるこの子の素性は、誰にも分らない。

SNS「不便」…それでも飲食店が“スマホ注文”導入する理由は? 

SNS「不便」…それでも飲食店が“スマホ注文”導入する理由は? 実は省人化以外のメリットも 専門家に聞く(オトナンサー編集部)

世の中のスタイルが変化しすぎて、ついていけない。
最近立ち寄った店が、まさにこれだった。
テーブルにメニューがない。
QRコードを読み取る式のオーダー方法だった。

まず、QRコードを読み取ることができない。
読み取っても、何処を開いていいのかわからない。
選ぶところが分からない。
選んだあと、どうすれば注文できるのかがわからない。

これをすることができる若い人を伴わなければ、
シニアはお手上げだ。

タブレット式の注文もままならないのだから、
こちらはそれ以上である。

私が立ち寄った店は、人がオーダーした料理を運んできたが、
店舗によっては、
猫の顔をしたロボットが、
音楽を流しながら運んでくるところもある。

人手不足の解消にはなるだろうが、
人との触れ合いがなく、実に味気ない。
冗談の一つも交わせないシステムは、
昔ならば当然に付加価値として
料金に含まれていた部分がなくなったように思えてならない。

今、シニアの一人暮らしが多くなる傾向にある。
せめて、食堂で、店舗で、
人との会話が欲しいところである。

機会は便利で正確だが、味気ない。
これからの商いは、時代に逆行した原点回帰も
重要な経営戦略の一つになりそうだ。

「フリーダイヤル」「ナビダイヤル」が復旧

「フリーダイヤル」「ナビダイヤル」が復旧(日テレNEWS NNN)

今週水曜日、
「フリーダイヤル」や「ナビダイヤル」が通信障害だった。

ちょうどこの時間帯、
私は懸命に「フリーダイヤル」で、通話しようとしていたが、
通じなくてイライラした。

これまで、「フリーダイヤル」で通信障害が発生した…
ということを聞いたことがなかったため、
まさかの事態を想定できなかった。

今、いろいろなものが便利になり、
家に居ながらにして、用事を済ますことができる。
それが当たり前だと、できないことに多大なストレスを感じてしまう。
現代人は、待つということが苦痛なのだ。
確かに、その時にしなければならないこともある。
しかし大概のことは、次の日でもよい。
何なら翌々日に回しても体制に響かない。

そうであるにもかかわらず、
やろうと思った、その時に事が済まないと、多大なストレスになる。
その時に完結しないと、忘れてしまう恐れを危惧するのはもっともだ。

時間の使い方は、その人の心構え次第で、
いかようにでもストレスフリーになる。
「狭い日本。そんなに急いでどこへ行く。」

年齢を重ねると、一分一秒が愛おしい。
若い頃はそれほど感じなかったが、寸暇を無駄にできない。
しかし、思い通りに事が進まないからと
いつもイライラしていると、幸福度のバロメーターが下がる。
残りの人生は、小さなことに幸せを見つけ、喜びと感謝を紡いでいたい。

「誰かが作って投稿した」トランプ大統領 教皇に扮した画像は自身と“無関係”

「誰かが作って投稿した」トランプ大統領 教皇に扮した画像は自身と“無関係”(テレビ朝日)

仮に誰かのいたずらであったとしても、
米国の大統領が、公式の場面で公開する神経が理解しがたい。
自身の権力の誇示だと思うが、していることは子供と変わらない。

亡くなったばかりの教皇に対する冒涜としか思えない。

死者への冒涜の観点から、わが国でも
2023年12月に73歳で亡くなった歌手・八代亜紀さんの
“私的な写真”が特典として付属するCDの発売は物議を醸し、
人道的な観点から、一般の流通ルートでは販売できなくなった報道は記憶に新しい。

ではこの場合、法的に、何らかの規制をかけることができないのか。
考えられる刑事罰の条文としては、名誉毀損罪(刑法230条)だ。

この罪は、公然と事実を摘示することで人の名誉を毀損した場合に成立する。
生きている人の場合、必ずしも真実でなくても罰せられるということがポイント。

では亡くなった人はどうか?
条文を確認しておこう。

第230条 
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

死者の場合は、「虚偽の事実」でなければ、名誉毀損で罰することはできない。
そうすると、死者の、若かりし頃のヌード写真を公開したところで、
これは「虚偽の事実」ではないため、
この罪で罰することは難しいということになる。

では、肖像権の侵害でいけないか。
肖像権の侵害に関する判断基準は、
本人の許可を得て撮影したかどうか
本人の許可を得て撮影した写真を使用・公表したかどうか
の2点である。

さらに、平成17年11月10日の最高裁判所判決では、
1 被撮影者の社会的地位
2 被撮影者の活動内容
3 撮影の場所
4 撮影の目的
5 撮影・公表の態様
6 撮影・公表の必要性
といった6つの観点が、肖像権の判断要素とされる。

くわえて同判決は、肖像権の侵害となるのは、
「撮影によってその人の人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超える場合」と示した。
そして、人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超えるかどうかを判断するにあたり、
これらの要素を総合的に考慮している。

これらの判断基準からすると、死者の肖像権の侵害を主張することも難しそうだ。
亡くなっている人から、
当該事案に関する、本人の許可があったか否か事実を聴取することができないからだ。
当然のことながら、社会生活上受忍の限度を超える精神的苦痛の有無も確認できない。

そもそも、刑法が施行されたころ、
「リベンジポルノ」などという言葉さえ世の中に存在していなかった。
よって、死者本人の許諾なく、
未公開の若かりし頃のヌード写真を世に公表して、
金儲けをしようなどと考える人もいなかったのか、
はたまた、それを問題視する声もなかったのか。

いずれにしても、今回これだけ大きな問題となった以上、
何らかの法の整備は必要だろう。

話を元に戻す。
トランプ大統領の教皇なりすまし写真は、
ユーモアでは済ましたくない。
品性の欠如の問題である。
例えるならば、笑えない、お笑い芸人のようだ。

混迷のコンクラーベも、もうすぐ決着がつく事だろう。
高い屋根の煙突から、白い煙が上るのももうすぐだ。
どこのトップにも求められる資質は、
品性・慈悲・徳・友愛・安寧といった気高さだろう。
トランプ大統領とは、対極に位置する「木鶏」であってほしい。

参考…「木鶏」とは
胆力を己に深く蔵して少しも動じない様を喩えた言葉。
真に気迫が充実しているが故に、
一見すると木鶏の如くに静なる状態になっている様。
老子の言葉に「深く蔵して虚の如く、容貌は愚の如し」とあるように、
外に鋒鋩して顕かなのは、人間として練れていない証拠であるとする。
出典は荘子の達生、列子の黄帝。
闘鶏飼育の名人が闘鶏は木鶏の如くに動ぜざる鶏が最高であるとした故事から。

急増する動物原因の鉄道輸送障害、20年で15倍超 解決難しく

急増する動物原因の鉄道輸送障害、20年で15倍超 解決難しく(毎日新聞)

先日、蛇が原因で新幹線が不通になった。
その他の理由でも、東北新幹線はよく停まる。
予定が立たないことほど不安なことはない。
これは国民性というべきだろう。
時間に正確が、日本の鉄道の売りだ。

インドなどでは、時間の観念が希薄であり、
時刻表通りに列車が到着しないことの方が多いという。
珍しく、時間通りに列車が到着したと思ったら、
何と、本来、前日の同時刻に、
到着しなければならなかった列車だったという、
笑えない話もある。

いずれにしても、野生動物の侵入は困ったものだ。
原因はといえば、生態系の乱れが最大の要因だろう。
食物連鎖により、個体数のバランスをはかってきた自然界が、
人間による開拓や、捕食者の濫獲、
地球温暖化による、食物となる樹木の生息分布の変化、
外来種の野生での繁殖など、
従前の生息域で、古来種の生息がままならなくなった…。

熊が出る。鹿が出る。イノシシが出る。狸が出る。
狐が出るまではよく聞く話であり、
アライグマが出、ハクビシンが出、キョンが出る。

鹿の跳躍力は、人の想像を絶する。
小鹿物語の主人公、少年ジョディーは、
かわいがった小鹿フラッグの畑あらしが止められなかった。
結局、家族の食物がなくなり、
彼自らの手で、泣く泣く親友の命を銃で奪う。

残念ながら、野山のみならず、ときには町までやってくる害獣らは、
人と共存することができない。
農作物を食い荒らすことは勿論のこと、
ダニをはじめとする、人体に有害な病原体を引き連れてくる。
熊にあっては、人を恐れず、ガラス窓を割って人家に侵入し
台所に居座り、家人を負傷させるという凶暴なものがいる。

猟友会に所属するマタギは高齢化し、若手になり手がない。
害獣は増える一方で、手をこまねいているのが実情だ。

そして、今、線路にも出没するようになった。
ライオンの尿のにおいをつけるというのは意外な方法だったが、
どれだけ効果が持続するのか。
匂いはすれども姿は見えず…が繰り返し続けば、彼らは学習するのではないか。

人間のしてきた生態系の破壊、自然環境の破壊が、まわりまわって、
ブーメランとして自分の身に跳ね返る。
元に戻す手立てはあるのだろうか。
事態は深刻である。

職責を果たす

ゴールデンウィーも最終日。
今年は、暦の関係で、休日も分散型となった。

皆さんはどのように過ごされただろうか。
私といえば、パソコン教室での授業と、習った図形挿入の練習で、
右のわき腹が筋肉痛になった。
どうも力が入り過ぎているようだ。

さて、インターネットを開いて気づくことは、HPの活用法である。
昔に比べて、インターネットを通じ情報を得やすくなった。
今、観光地の庭園は、様々な花が咲き乱れている。
その花目当てに、遠出する人も少なくないだろう。
…とすると、リアルタイムで情報を得たいのが人情である。

人気スポットの、箱根を調べてみよう。
箱根町観光協会のHPを閲覧する。

なになに、魅力的なカテゴリーが並ぶ。
見る人が、「行ってみたい」と思うようなコンテンツでなければ設置意味がない。

その中で、ひと際鮮やかに目につくのは「つつじ」である。
それでは、つつじの見ごろ情報を見てみよう。
今年の開花予想は、4月下旬〜5月上旬とあり、
有名な庭園の見ごろが紹介され、アクセスのための地図も掲載されている。

しかし、本日5月6日は、
5カ所中2カ所しか開花していない。
家の近くのつつじは、満開を過ぎ、散り始めたが、箱根は遅い。
今年は、河津桜の開花も遅かったから、まだなのかと思いながら、
その先にクリックして進む。
…と、5カ所中2カ所が5月1日現在である。
ほかの2か所が5月4日現在。
最後の一つは、4月24日現在。

これでは、見ごろ情報でも何でもないではないか。
河津桜の場合は、開化の情報を毎日更新していた。
祭り関係者の、開花を待ちわびる願いが見る者に伝わってきた。

では、熱海はどうだ。
錦ヶ浦の傾斜地を利用した庭園に、「アカオフォレスト」という場所がある。

眼下に海を眺めながら、広大な敷地に、季節の花が咲き乱れるという癒しの空間だ。
特に、バラの花がお勧めとの触れ込みだ。

箱根と同様に開花情報を見に行くと、情報発信の日が、4月30日現在になっている。
もう一度確認する。本日は、5月6日だ。

箱根にしろ、熱海にしろ、まるで気合が入っていない。
何のために、見ごろを案内しているのか?
特に、ゴールデンウィークの計画に、大きく影響する情報は、
リアルタイムで発信していかなければならないはずだ。

人手不足による繁忙が、主な要因とは思うが、
目的意識を自覚して、職責を果たさなければならないと思う。

40年前の、日航123便墜落の真相は、事故なのか?事件なのか?

日航機墜落の陰謀説唱える書籍は「図書館協議会選定図書」 自民の佐藤正久氏が是正訴え(産経新聞)

青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相

御巣鷹事故「自衛隊が撃墜」、偽情報を自民佐藤正久氏が問題視 中谷元防衛相「対応する」(産経新聞)

日航・鳥取三津子社長「事実はひとつ」 御巣鷹事故陰謀説を改めて否定、積極的発信はせず(産経新聞)

40年前に起きた、御巣鷹山の日航機墜落は、事故だったのか、事件だったのか。
慰霊登山が解禁の時期になり、今年は、随分とかまびすしい。

群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」への登山道には、
自衛隊撃墜説を「仮説」として伝える慰霊碑が存在するという。

「自衛隊が民間人520名の命を奪った」と主張する、
青山透子氏の著書であるが、
同テーマの書籍がすでに7冊も発行されており(いずれも河出書房新社刊)、
うち3冊が「全国学校図書館協議会(SLA)」の選定図書とされている。
青山透子氏のほかにも、
日航機事故で、次男(15歳)、長女(12歳)と親戚3名を亡くし、
「日本空の安全を願う会」主宰する、小田 周二氏が
同様の趣旨の著書を世に送り出している。

しかしながら、この問題は、既に終わったこととして、社会的な扱いは極めて小さい。
私もこの関連の書籍を何冊か読んだが、青山透子氏らの検証は半端ではない。
40年の年月が経っても、事件は未だ解決していないことが深く理解できる。
彼女らの主張、これがフェイクというならば、未だ開示されていない、
フライトレコーダーなどの客観的証拠をきっちり開示すべきだ。

ちなみに、遺族の開示請求に対して、昨年、最高裁は、
開示義務を否定する判決を出している。

国の立場としては、青山透子氏らの主張がフェイクであるとするならば、
その根拠を示さなければならない。
その意味で、「全国学校図書館協議会(SLA)」の選定図書を巡り、
国会で取りざたされていることに大きな意味がある。

真実は一つだ。
真相が解明されるまで、私たち国民は関心を持って
この出来事と向き合わなければならない。
亡くなられた多くの方の御霊を、誠心誠意弔うことも然りだが、
これが真実であるならば、為政者による同種事案の防止を阻止しなければ、
国民は、安心して公共交通機関を利用できない。

当時の関係者は、既に鬼籍に入っている人が多いが、
その責任は、後任に引き継がれる。
大切な家族を亡くされた遺族も、高齢化している。
一刻も早く、客観的に納得のいく説明で、この問題に決着をつけたい。

少なくとも、我が国は専制君主が君臨する国ではない。
真実をもって、主権者である、国民の人権を尊重しなければならない。

フェイクがどちらなのか、
黒白をつけるのに機は十分に熟している。

熱海でホテル火災、宿泊客140人避難 消防士がけが 電気系統ショートの可能性

熱海でホテル火災、宿泊客140人避難 消防士がけが 電気系統ショートの可能性(静岡新聞社)

ゴールデンウィーク。
観光地は多くの観光客でにぎわう。
しかしながら、宿泊先での火事は、余分なオプションだ。
不慣れな建物のどこから避難したらよいのか。
部屋からの避難経路は、要チェックポイントだ。
眺望の良い上の階は、それだけリスクが高まる。

近年は、インバンウンドの客も多いため、
言葉の壁も避難の際の障害になる。

何はともあれ、
宿泊客にけが人が出なかったことは不幸中の幸いだ。

問題は、火災の原因だ。
「雨水の影響で電気系統ショートの可能性」と報じられている。
確かに、前日の夜、関東ではバケツの水をひっくり返したような雨に見舞われた。
もしこれが原因だとしたならば、
同じ条件で、他の宿泊施設は無事なのだから
やはり、因果はこのホテルの管理状態にあると考えるのが相当だ。

インフラも長く使用していると、劣化が進む。
定期点検と、適当な時期での機器の交換が必須だが、
その点、この施設はどうだったのだろうか。

保守にかかる経費は、それだけでは利益を生まない。
しかし、八潮の陥没事故同様、
一度大きな災害が発生すると、客への補償、風評被害など、
それまで培ってきた信頼が、一瞬にして崩れ去る。
そして、その後の集客に大きく影響する。

転ばぬ先の杖。
メインテナンスという、日陰の部分に、
しっかりと光を当てなければならない。
保守の大切さを、またまた思い知らされる出来事だった。

余談だが、2023年元旦、
伊豆有数の温泉旅館「天城荘」も、
電気系統ショートが原因で、火災になった。

その後、全焼した旅館は、多くの客の要望や、
従業員の想い、そして、再生会社会長の篤い想いを集約して、
再生を目指していることが、「ガイアの夜明け」という番組で紹介されていた。

ところが、一難去ってまた一難。
昨年6月、火災からの復旧作業をしていた同旅館の建設現場で、
合わせて220m分の電線が盗まれ、現在も宿泊施設が完成していない状況のようだ。
艱難辛苦…何とか再生にこぎつけてほしい。