野村証券元社員、顧客から現金だまし取った疑いで逮捕…架空の投資話で数千万円詐取か

野村証券元社員、顧客から現金だまし取った疑いで逮捕…架空の投資話で数千万円詐取か

老舗の証券会社で、職員による不祥事が続いている。

●野村証券に勤めていた社員が強盗殺人未遂と放火の罪で起訴された事件(広島)
●顧客から9700万円余だまし取る事件(岡山)
●トレーダーが日本国債の先物取引で価格不正操作

これを受けて奥田社長は、“私自身が先頭に立って信頼回復に努めていく”
と誓ったのが、昨年12月3日。
そして、会社は責任を明確化するとして
経営幹部10人が役員報酬を自主返上すると明らかにしたばかりだ。
野村証券 元社員の事件受け会見し陳謝 役員報酬を自主返上

今度は、「架空の投資話で顧客から現金をだまし取った」として、
2月6日、戸塚署(横浜)が、
元野村証券社員の職業不詳の男(30)を詐欺容疑で逮捕したと発表。

この会社は、一体何をする会社なのか。
会社の信用のうえに、犯罪者を養成する組織か?

三菱UFJの貸金庫問題もそうだが、
顧客は会社を信用して、金融取引をする。
しかし、どうやら犯罪組織に、
みすみす金を盗られるために預けているようなものだ。

不祥事は、これに限定しているとは、とても思えない。
会社の体質がそうなのだから、氷山の一角とみるべきだろう。

今回の事件に鑑み、
「経営幹部10人が役員報酬を自主返上」だけで、禊が済むとは思えない。

顧客も、しっかりと「NO」の意思表示をして、
市場から締め出しをしなければならないだろう。
犯罪者を子飼いしている企業には、鉄槌を加えるべきだ。

自身の財産は、自身で守らなければならない。

米旅客機とヘリ衝突、67人全員の遺体を収容 ヘリの高度が制限超か

米旅客機とヘリ衝突、67人全員の遺体を収容 ヘリの高度が制限超か(朝日新聞)

大きな航空機事故が起きると、立て続けに起こる気がする。
年末、韓国の航空機事故に続き、この事故である。
あともう少しの着陸時に、予期せぬ事故。
多くの方が犠牲になった。

米旅客機と軍用ヘリの衝突。
昨年、羽田空港でもJAL機と自衛隊の輸送機が衝突した。
この時、JAL機の乗客は、幸いにして無事だったが、
能登地震への関連物資を輸送しようとしていた、
自衛隊機の乗務員は、残念ながら殉職した。

何が言いたいかというと、空港が過密すると、
あってはならない、大きな事故が起こりやすいということだ。

ところで皆さんは、昨年4月、自衛隊や海保が訓練などで使用する、
全国で16の空港と港を指定されたことをご存じか。

このうち、指定された空港は
那覇空港、宮崎空港、長崎空港、福江空港、北九州空港の、
沖縄と九州の5か所である。

有事に備え、空港などのインフラを整備することは国防上メリットがある。
他方、有事の際には、敵からの攻撃目標にもなる。
当然、民間機も標的になる。

それ以前に、民間機が使用する空港で、
自衛隊の訓練が行われるということは、
今回の米旅客機とヘリ衝突のリスクも否めないことになる。

自衛隊が、空港を訓練に利用できるということは、
背景に、日米地位協定に根拠を置く、
米軍の利用も選択肢にあるということになろう。

何事にも功罪つきものだが、
安易に旅行で航空機を使用している国民が、
こうした事故の被害者になることを、想定しておかなければならない。

今回の事故は、
昨年、あまり大きく報道されていなかった閣議決定における、
現実の不安が具体化した事故である。

やり遂げようとする、強い意志

休学と留年重ね11年半で大学を退学、45歳でついに医学部へ 「ビリおじ」橋本将昭さん 私の受験時代(産経新聞)

50歳で東大合格した主婦 かなえたかった「一族の夢」(朝日新聞)

頑張っている人がいる。
強い意志さえあれば、年齢は関係ない。

何らかの事情で、夢半ばで人生に妥協していても、
一度きりの人生、
やりたいことはあきらめず、やり遂げたほうが良い。
そのような、元気を与えてくれるお二人である。

自分の人生の結果に対して、責任を持つのは、
ほかでもない自分自身である。
「できない」、「無理だ」
と周囲は無責任な発言をするが、
やってみなければわからない。

むしろ、回り道をした分、
ストレートで夢を手に入れた人より、
人生に深みが出る。

社会人をしながら勉学に励むことは制約も多いが、
自分の人生だ。
遠慮することはない。

何かを始めるのに、遅いということはない。
要はやり遂げようとする、強い意志である。
できないと思えばそこでオシマイ。
できると信じれば、やり遂げられる。

さあ、今は立春。
何かを始めるには、明るく、良い時節ある。

「目を疑った」 “8割引”も……恵方巻の「大幅値引き」目撃相次ぐ 「予約購入は少数派」消費者との温度差も

「目を疑った」 “8割引”も……恵方巻の「大幅値引き」目撃相次ぐ 「予約購入は少数派」消費者との温度差も(ねっとラボ)

消費者は賢い。
この物価高の今日日、少しでも安いものを求めて試行錯誤する。
絶対的に手に入れなければならない物は別として、
有ればそれに越したことはない、それほど重要視していない物については、
情況を見てから購買するか否かの判断をするのが賢明だ。

その代表例が、「恵方巻」。
たかが海苔巻き。されど海苔巻き。
結構な値段である。

その年の方角が決まっていて、そちらの方向を向きながら、
言葉を発せず食べきれば、願いが叶う?
もっともらしいが、1000円から2000円もする、高価な太巻きを
黙々と食べ続けるのもいかがなものか。

そもそも、その年の方角は、誰がどのようにして決めるのか。
予約までして、縁起担ぎをする人はどれだけいるのだろうか。
誰だって、8割引きがいいに決まっている。

おそらく原価が2割なのだろう。
付加価値をどのようにつけるか。
消費者に認知される、差別化のアイディアが不可欠だ。
これは、何も恵方巻に限らない。
「就業規則」の価値に結びつけてしまうのは、天性の悲しいサガである。

今年も、大量の太巻きが売れ残ったと思う。
節約志向の世に、もったいない行事は存続するのか疑問である。

退職勧奨めぐりグーグル日本法人を提訴 「不当に賞与を減らされた」

退職勧奨めぐりグーグル日本法人を提訴 「不当に賞与を減らされた」(朝日新聞社)

外資系企業は総じて、高賃金である。
しかし、いくら大きな会社でも業績悪化では背に腹は代えられない。
従業員を「世界規模で1万2千人の人員削減」とは、影響も大きい。
逆を言えば、それだけの余剰人員を抱えていたということでもある。

残れる人間、切られる人間。
その差はどこにあるか。
会社にとって有益な人間か否かで判断が分かれる。
会社は、有能な人材を手元に残したいと考えるだろうが、
有能な人間は、何処でも活躍できるため、浪花節が通用しない。
そもそも、外資という企業風土に、浪花節はない。
能力主義ということは、ドライな関係と割り切らなければならない。

不当な扱いに対し、権利を主張することは正しい。
しかし、裁判には金と時間がかかる。
労多くして、実入りなしということも想定しておかなければならない。
そうすると、時間をどれだけ有効に使えるかがポイントになる。

能力がある人は、寄らば大樹の陰で会社にしがみつくより、
自分の能力を磨き、可能性にチャレンジしたほうが魅力的な生き方だ。
一度きりの人生。「勝つ意志」を貫いてほしい。

「勝つ意志」

もし、お前が敗れると考えているなら
お前は破れる
お前がどうしてもと考えないなら
何ひとつ成就しない
お前が勝ちたいと思っても、勝てないと考えるなら
お前に勝利は微笑まない
もし、お前がいいかげんにやるなら
お前は失敗する

僕たちがこの世の中で見出すものは
成功は、人の意志によってはじまり
すべては人の心構えによって決まるということだ
もし、お前が落伍者になると考えるなら
お前はそのとおりになる
お前が高い地位に昇ることを目指すなら
勝利を得る前に
必ずできるという信念を持たなければならない

人生の戦いにおいては、常に
強い人に歩があるのではない
早い人に歩があるのではない
いずれ勝利を獲得する人は
「オレはできるんだ」と考えている人だ

ナポレオン・ヒルの言葉

清貧の志

本格ドライブシミュレーター DRiVe-X ふるさと納税パッケージ
愛知県岡崎市

寄付金額9,940,000円のふるさと納税。
モータースポーツ好きの人にとっては、垂涎の的のはずだ。
しかし、ふるさと納税でこの金額、
どれだけの収入がある人をターゲットにしているのだろうか。

独身または夫婦二人世帯で、
ふるさと納税の利用可能な上限額をシミュレートしてみると、
寄付者本人の給与収入、1億円で3,743,000円とされている。
そうすると、その3倍程度か。

それだけの収入がある人と言えば、対象は相当に狭まる。
有名どころの企業の幹部、有名なスポーツ選手…といったところか。

近時、「トクリュウ」なるものに注意しなければならない。
仮に金持ちであっても、金持ちを見せないようにするのが賢明だ。
豪邸に住む。高級車を所有する。
ブランド物を見につける。旅行に頻繁に出かける。
高級食材のお取り寄せを頻繁にする。

こうした生活をしていると、
自ら悪漢に「狙ってくれ」と言っているようなものだ。
「能ある鷹は爪を隠す」ではないが、
目立たぬよう、清貧の志を貴ぶ生活が、身を守る究極の術だ。
それもまた寂しい話だが、
世知辛いご時世に必要な防衛手段だ。
マストとまでは言わないが、ベターだろう。

どこで何があるかわからない時代に、
リストの流出も想定しなければならない。
高齢者であることも、なるべく
周囲に情報としてわからぬようにしておかなければならない。
よって、自動車の高齢者マークも、付けることの是非は検討が必要だ。
白髪は、黒く染めた方が良いか…などとも思う。

そこで最初に戻る。
ふるさと納税も、収入金額を知る術につながる。
心して返戻品選びをしたほうが賢明だろう。

【独自映像】埼玉・八潮市「道路陥没の瞬間」交差点に”穴”が突然…予想だにしない出来事に提供者は「怖いです」と繰り返す(TBSテレビ)

【独自映像】埼玉・八潮市「道路陥没の瞬間」交差点に”穴”が突然…予想だにしない出来事に提供者は「怖いです」と繰り返す(TBSテレビ)

衝撃映像だ。
誰が予想できただろうか。
どうすれば回避できただろうか。

日頃と同じ道を、同じように走っていて、
直前に道路が陥没するなどとは誰も思わない。
その一部始終が収められたドライブレコーダーは、
確かにスクープ映像ではあるが、恐怖でしかない。

トラックを運転されていた方は勿論、
ご家族、関係者の方は、未だ安否がわからない状態で、
ご心痛いかばかりかとお察しする。

これだけ、科学が発達した世の中で、
このような事故が起こる。
起きた事故に対して、
迅速な対応ができないことが、重ねて衝撃だ。

日本各地に水道管が張り巡らされており、
また、都市の地下には鉄道網や道路が縦横に走っており、
いつ何時、同様なケースが発生するか皆目見当がつかない。
近年では、2016年の博多駅前道路陥没事故、
2020年の調布市における外環道トンネル工事付近での道路陥没、
また2021年には11月2日に東京都武蔵野市吉祥寺、11月11日には北海道三笠市においてなど、
事例は後を絶たない。
ちなみに下水道管の破損に起因する道路の陥没は全国で起きていて、
最新の2022年度の調査によると、2607件起きているという。

インフラは、経年劣化で、寿命がある。
定期点検はしているというものの、
そろそろ、高度経済期に設置されたインフラが老、
朽化してくるころだ。

一寸先は闇。
ロシアンルーレットの様な日常生活は、
御免こうむりたい。

今回の事故も、運転手の方の一日も早い発見、復興を願いたい。

森永卓郎さん 最後の肉声 レギュラー出演のラジオ番組で公開 垣花正アナ「モリタクさんの『生きざま』なんだよね」

森永卓郎さん 最後の肉声 レギュラー出演のラジオ番組で公開 垣花正アナ「モリタクさんの『生きざま』なんだよね」(TBS NEWS)

一昨年、がんの告知を受けてから、
精一杯生きてこられた方だと思う。
願わくは、歯に衣着せぬ筆で、
まだまだ、世の中に、さらなる一石を投じてほしかった。

生きていくということは、様々なしがらみの中で、
言いたいことを抑え、上手に渡っていかなければならない。
しかし、余命宣告を受けたからには、
そうした「上手」も「しがらみ」を気にせず
書くことができる、と公言していた氏。

氏は、余命宣告を上手に活用できた人だと思う。
67歳。まだ若い。
やりたいことは山とあったに違いない。
氏のメッセージを、上手に次の世代につなげて行けたらいい。
同じ職業を選んだ、ご子息にも期待がかかる。

最後の最期まで、病床からでも仕事に向き合う姿勢に脱帽である。
ご冥福をお祈りしたい。

フジテレビ新社長、社員に向けメール「心よりお詫び」

フジテレビ新社長、社員に向けメール「心よりお詫び」(日テレNEWS NNN)

この問題を見ていると、風評被害の怖さを知る。
メディアは、視聴者に正しい情報を提供することが求められる。
フェイクニュースを量産して、企業の売り上げにつなげては、
誰も信用しなくなる。オオカミ少年と変わらない。

中居氏の問題から、文春のフェイクを挟み、
会見で会社の体質が露呈した。
仮に、フェイクの部分がなかったら、
これだけ大きな事態に発展しなかっただろう。
フェイクによって、有名企業を簡単に倒産に追いやることが、
いとも簡単にできるという怖さが露呈した。

いずれ、何らかの機会に問題視されたことかもしれないが、
それが、今ではなかったことは誰の目にも明らかだ。
そして、その規模もこれほどまでではなかっただろう。

混乱の後を引き継ぐ経営陣も大変だが、
現場の社員も、会社の生き残りをかけての、
本気度が試される。

問題の根本はどこにあるのか。
何処が改善されるべきなのか。
今後、どうすべきであるのか。

国民は、真贋を見極める目を養わなければならない。

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「スウェーデン」のヤバすぎる実態…貧しい若者が急増し「凶悪犯罪」が多発していた

「スウェーデン」のヤバすぎる実態…貧しい若者が急増し「凶悪犯罪」が多発していた(現代ビジネス)

闇バイトは、日本だけのものではなくなってきているようだ。
あの、福祉国家の「スウェーデン」の事情に耳を疑う。

北欧は、福祉が充実していた。男女参画型社会も然り。
30年ほど前、付加価値税、日本でいうところの消費税が25%、
消費税を導入していない国に住まう者にとって、相当な負担と感じたが、
教育費は、大学までなし。
医療費もなし、介護の心配もなし。失業給付も、税金で賄う…
といった厚遇ぶりであり、
国民は、老後を含めた社会保障費につき、
資金を自分の責任で貯めるか、国に信託するかだけの違いであることから、
むしろ、当時の日本人にとって法外な付加価値税の存在を歓迎していた。

わたしは、この認識のまま、この国の在り方が止まっていた。

しかし、今、そうではないようだ。
貧しい若者が急増し「凶悪犯罪」が多発。
福祉が充実することは良いことだが、
当時から、失業給付を厚くすると、
働かない怠惰な国民が増えるとの
負の指摘をしていた人もいる。
そのうえ、移民の受け入れをすれば、当然のことながら財源は枯渇する。
そうしたしわ寄せが、国民のすそ野の貧困につながり、今の社会状況を呈しているのだろう。

貧富の差は、犯罪を内在させる。
一部だけではなく、全体の幸福度が上がる社会を実現させなければ、
戦争も、犯罪も無くならないだろう。

日本各地に生まれ続ける“ゴーストタウン”企業の撤退で人口激減、街が沈没 都内一等地でも起きる理由とは

日本各地に生まれ続ける“ゴーストタウン”企業の撤退で人口激減、街が沈没 都内一等地でも起きる理由とは(ABEMA TIMES)

人の価値観が変化しつつ、それとともに行動が変わり、文化が変わる。
スーパーに縁がない私でも、最近の野菜の高騰には閉口する。
食費は勿論、光熱水費、ガソリンなどの燃料、
生活に欠かせないすべての品目で高騰している。
賃金の底上げも叫ばれるが、
大企業ならいざ知らず、中小企業に自助努力を求めることには限界がある。

オーバーツーリズムで、何処へ行っても外国人だらけ。
日本人は、自国でどのように生活すればいいのか、
モデルケースをつかみにくくなっている。

確かに、街のそこここで、“ゴーストタウン”を実感する。
シャッターが閉まったままの商店が多く、
皆、何処で買い物をしているのかと思う。
私が通う、パソコン教室が入っているショッピングセンターでも、
今月、テナントである、
ベーカリーが、写真屋が、雑貨店が、立て続けに閉店する。
町おこしに、各自治体は躍起になっているだろう。

無常。
今、この瞬間と同じときはない。
眼には見えないが、刻々と変化しつつある。
だから、同じことをしていたのでは衰退を意味する。
変化を敏感に感じ取って、その先の展開を見据えなければならない。

ゴーストタウン化は、今や国内にとどまらない。
中国では習近平政権の失態か、あの上海が、
アメリカでは、移民の強制送還が始まり、
それを恐れシカゴの繁華街も人々が身を潜め、
ゴーストタウンに名を連ねる。

残念ながら、明るい材料は少ない。
アメリカではトランプ政権の再開、
韓国では現職大統領の逮捕、
戦争、内紛、
周囲を見渡せば、物価高、
兵庫県知事選ではSNSでの容赦ない誹謗中傷合戦、
そこへ、警察の事実無根会見。
確かに、行政によるストッパーは行き過ぎを是正するかもしれないが、
これも度が過ぎると、言論の自由を封じ込めることになりかねない。
公権力の暴走を助長しかねない。

人のコミュニティーには、ある程度の秩序が求められる。
そのグレーゾーンの是非をどうとらえるか。
国民の見識に基づく、民意の総意となろうが、
ここにも危うさを見る。
道徳教育が心もとない、
この国はどこに向いて進んでいくのか。

アカデミー賞ノミネート快挙も、伊藤詩織監督作は何が問題になっているのか #専門家のまとめ

アカデミー賞ノミネート快挙も、伊藤詩織監督作は何が問題になっているのか #専門家のまとめ(映画ジャーナリスト斉藤博昭氏)

昨日の続きに、まとまった記事があったので紹介する。
伊藤詩織監督の作品は、何が日本で問題になっているか?

究極は、裁判に限定されたはずの証拠に関する「無断使用」と「公益性」の問題だ。
一昨日、芸能界を引退した中居氏の「守秘義務」の観点も類似性がないか。

伊藤さんの場合、特に、警察官との会話が問題となりそうだ。
捜査の状況を説明している内容につき、
なぜ被疑者の逮捕直前で、ストップがかかったのか。

被疑者は当時、時の総理大臣と懇意にしていたことが認められている。
そうすると、何らかの圧力があったのか、なかったのか。
当然の邪推が働く。
そうしたとんでもない事態に、問題が派生する可能性があるということだ。
いずれにしても、司法も、警察行政も、メンツが丸つぶれだ。

中居氏の問題が、予期せぬ
フジテレビの存亡にかかわる問題に発展したのと構図が似ている。

ウィキペディアに、伊藤さんに関連した事件につき、
「女性ジャーナリストレイプ事件」としてまとまっている。

当事者以外にも、周囲のギャラリーと、
これだけ多くの裁判を闘った軌跡を知ることができる。
表現の自由は、無制限に許されるものではない。
安易に、無責任な発言は禁物だ。
それにしても、伊藤さんは強い。鋼の信念だ。

人権とは何か。
表現の自由とは何か。
伊藤詩織監督の作品は、我が国に大きな一石を投じる。

伊藤詩織さんのドキュメンタリー、米アカデミー賞の候補に

伊藤詩織さんのドキュメンタリー、米アカデミー賞の候補に(朝日新聞社)

権利のための闘争は、少なくとも10年、長きに亘り続いている。
民事刑事に亘り、性暴力と、名誉毀損が論点とされている裁判の数々である。

性加害という、女性の権利を蹂躙に端を発したこの事件。
密室の行為に、果たして合意があったのかなかったのか。
一昔前までは、事を公にすることで、加害者のみならず、
被害者が誹謗中傷の標的になることが多かったことから、
訴えることが憚られ、被害女性は泣き寝入りすることが多かった。

しかし、ジャーナリストの伊藤さんは、敢然と立ち向かった。
元TBS所属の山口敬之から性暴力の被害を受け、
声をあげて日本の#MeToo運動を主導し、
大勢の人々を勇気づけると同時に激しいバッシングを受けてきた伊藤さん。
彼女の手記「ブラックボックス」を読んだときは衝撃だった。

そして、今、自身で調査をし、訴訟を起こし、
事件と向き合い続けた彼女の闘いを振り返るドキュメンタリー映画
『ブラック・ボックス・ダイアリー』が、2024年に公開された。

経緯を描いた映画「Black Box Diaries」は昨年、
海外の50以上の映画祭で上映され、
米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門ノミネートの候補となる
「ショートリスト」に入ったという。
日本での公開は決まっていないそうだ。

なぜか?
民事事件で元代理人弁護士を務めた人物によると、
裁判に提出された、許諾のない映像や音声が使われたとして
「法的・倫理的に問題だ」と指摘している。

伊藤さん側が「裁判以外で使わない」と誓約書を出した上で、
ホテルが民事訴訟の証拠として映像、
また、警察官が内々に、逮捕が取りやめになった経緯など
捜査の進捗(しんちょく)状況を
伊藤さんに説明する電話の録音も使われているという。

こうした倫理でくくられたハードルを越えることは、国内ではマストで許容されないことだろう。
今後、この映画公開が、さらなる物議をかもすことになるかもしれない。
我が国の、司法制度の沽券にかかわる。

しかし、世界で評価されることになったとき、
果たして、国内の倫理の縛りはどう評価されるのか。

えてして、我が国は外圧に弱い。
ジャニーズの問題もイギリスBBCからの圧力だった。

誰もがおかしいと覚知していることを指摘できず、
大企業では自浄力が機能せずに、
弱者が泣き寝入りする社会の是非が問われる。

確かに、一義的には、伊藤さんの元代理人のコメントは正論である。
しかし、是を是、非を糾すためには、
時には変化球を投げることも必要かもしれない。

社会にとって何が必要か。
あるべき社会の実像に、伊藤詩織さんが挑んでいると言ってもいい。
ジャーナリストの魂をかけて、彼女の10年戦争に世界が判断を下す。

いつまでも、鎖国「日本」が通用するか?
正義を貫くためには、多大なる犠牲を伴う象徴である。

「ウサギ島」竹原市の大久野島で逮捕の男 ウサギ大量死への関与ほのめかす

「ウサギ島」竹原市の大久野島で逮捕の男 ウサギ大量死への関与ほのめかす(中国新聞社)

数年前に、うさぎ島を訪れたことがある。
フェリーで島へ渡り、島を散策すると、
何処からともなく、野生のウサギたちがぴょこぴょこ顔を出す。
フェリー乗り場で求めたエサを差し出すと、
もぐもぐと、飽きもせずにほおばる。
そのしぐさがかわいくて、ついつい相好を崩す。

愛らしい小動物を蹴り殺す…あり得ない行為だ。
良い若者が、もの言えぬ動物を虐待するなどもってのほかだ。

気の毒に。
いつものように、観光客から餌をもらいにぴょこぴょこ出てきたウサギたちは、
これから、人を警戒するようになるのではないか。
人と動物との良い関係を、一部の心無い人間の愚行で断ち切ってはならない。

闇バイトにしろ、通り魔殺人にしろ、
幼少期の道徳教育を充実しなければならない。

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