時計

今、時計にはまっている。
時計屋を見て回り、美しく映える証明の下、試着するのが楽しい。
銀座の和光などは最高だ。
ここは、時計だけでなく、高級な衣料品も扱っている。

一つ困ることは、金銭感覚が狂うことだ。
通常、20万円30万円の代物は高級品だが、
ここでは、最低ランクであり、店の隅に追いやられている。

腕時計はさることながら、懐中時計にも興味があるのだが、
この店で一番高い懐中時計を見せてもらった。
1千2百万円の値がつく。
確かに、上も下もスケルトンで、
規則正しく時を刻む、機械の動きが見える時計は
惚れ惚れするほど美しい。

しかし、誰が、どのような時に身に着けるのだろうか。
通常の人なら、盗まれやしないか、落としはしないか…と、
要らぬ心配をしなければならないことから、
外出を楽しめないのではないかと思う。

時計は、デザイン、色、形状…実に様々だ。
性能も様々で、クオーツ、機械式、手巻きなど、
扱いが簡単なものから、ひと手間かけて愛おしむものまである。
値段も高級ブランドから、
数千円のおもちゃのようなものまで、
実に幅が広い。

ロレックス、カルティエ、オメガといったブランド物は資産価値がある。
宝石と同じだ。

しかし、ただ所有するだけではつまらない。
身に着けて初めて、時計本来の価値が出る。

そうすると、気軽に着用でき、
その日の気分、出かける場所に合わせ、
洋服のように着替えられるレベルの代物が重宝される。

ここで時計にまつわる雑学をひとつ。

時計の文字盤に用いられる、数字を気にしてほしい。
大きく、算用数字が用いられるものと、
ローマ数字が用いられるものの2つがある。

このローマ数字だが、4は、「Ⅳ」ではなく、
ほぼ「IIII」となる。
お気づきの方は、よほどの時計通である。

これには諸説あり
そもそもローマ数字の4はIIIIと表記していた説、
ユーピテル神への冒涜を避けた説。

また、よく知られる説としては、
14世紀のフランス王・シャルル5世が、
“ⅤからⅠを引く形でⅣに成るのがケシカラン”として、
以後時計盤に関する限りⅣを” IIII “と表記するようになったという説。

是非とも、今後、時計を見るときは、「IIII」を気にして欲しい。

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