Posted on 2017年3月27日
by 河野順一
クモの糸でバイオリンの弦 「音の匠」に奈良県立医大の大崎名誉教授選出(産経ニュース)
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」ではないが、
蜘蛛の糸は、丈夫で、かつ、さまざまな用途に期待できそうである。
中でもびっくりしたのは、ヴァイオリンの弦。
ウィキメディアでは、
「古くはガット(羊の腸)を用いていたが、
標準ピッチが上昇すると共に、
より幅の広いダイナミクスが要求されるようになるにつれて、
高い張力に耐え、質量の大きい弦が求められるようになった。
現在では金属弦や合成繊維(ナイロン弦)が多く用いられる。
それも、単純なナイロン(ポリアミド)芯にアルミ巻き線を施した弦から、
合成樹脂繊維の最先端技術を取り入れた芯に
アルミや銀を含む金属製の巻き線を施した弦が主流になりつつある。
これらの最新式の弦は、音色的にはガット弦に近い一方で、
ガット弦ほど温湿度に敏感でないという長所を持つ。」
と説明されていた。
名器「ストラディバリウス」が製作されたのは、17世紀から18世紀である。
このころは、「羊の腸」を使用したであろう名器が、
今や、蜘蛛の糸で張った弦が、これと遜色ない音でなるというのだから驚きだ。
ご存じのとおり、クモが出す糸は細い。
何十万本もより合わせて作る糸は、生産性が悪い。
ゆくゆくは、クモの糸の成分を分析し、
合成して生産することになるそうだが、
長い年月をかけて、
人が考え付かない研究者の着眼点と、
地道な研究に脱帽である。
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