Posted on 2024年9月7日
by 河野順一
足が衰えると、転びやすくなる。
気持ちはいつまでも万年青年だが、
執筆だけしていると、確実に足の筋肉は衰える。
そこで、一念発起。
朝、起きたら近所を散歩することにした。
居所を構えてから40年以上になるが、
自宅と事務所の往復で、ほとんど近所を知らない。
目と鼻の先の公園に隣接する神社は、周囲より少し高いところに位置し、
うっそうとした木々に囲まれている。
朝、そこを散策すると、同年代のシニアが歩いている。
面識はないが、自然とあいさつが口を出る。
「おはようございます」
から始まって、ひとしきり身の上話が始まる。
出身地から始まり、健康の話、子供の話、
健康づくりだけでなく、
心の安寧もかねての散歩であることが見て取れる。
別に難しい話をする必要はない。
それにしても、皆健脚だ。
背筋がピンとして、歩調が速い。
とても、80歳を超えているように見えない。
70代の私もまだまだ負けてはいられない。
長寿であっても、健康年齢が若くなければあり難くない。
さて、神社は、丘の上に、それなりの社があり、
周囲に「浅間神社」の石碑。
そして、もう一つ、小さな祠があるが、
全面には「河野」のシールが貼ってある。
だれが何のために貼ったのか知る由もないが、
親近感を覚える。
この3つを前にして、それぞれに「二礼二拍手一礼」をするのだが、
そこにはいつも掃除をしている女性がいる。
高ぼうきを器用に操り、参道を掃き清めていく。
その後には、箒の筋が規則正しく刻まれている。
神社の参道のみならず、
円周700メートルほどの公園の歩道まで掃いていくのだという。
雨の日以外は、毎日掃除するそうだ。
軽く2時間はかかるのではなかろうか。
私には、とてもまねできない。心底リスペクトである。
年齢を重ねると、労働からの解放は毎日。
「サンデー毎日」だから、ルーティンワークになるものが必要になる。
ダラダラ過ごしていては、老いも早い。
自分のためにすることが、周囲の役にも立つ。
シニアには、人に感謝される、このような過ごし方が理想である。