Archive for 6月 2024

指導者は、狼が良いか? 羊が良いか?

今回のセミナーで、「狼」と「羊」が話題になった。
組織の長にふさわしいのは、どちらか?
構成員は、何方が良いか?

セミナー参加者の意見は分かれた。

あなたは、どちらだと思いますか?

私の考えは、リーダーは勿論、「狼」だ。
強いリーダーシップで、構成員を束ね、より良い方向に引っ張っていく。

また、きっちりと指導をして、「羊」を「狼」に育て上げる。

まあまあ、なあなあ、
居心地の良い組織は締まりがなく、外圧に弱い。
雲散霧消しないように
核になるリーダーが、適度な緊張感とともに組織をコントロールする。

これが理想だと思う。

組織、特に会社は、目的実現のための集団である。
仲良し会では、目的を達成することは難しい。

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本日も絶好調

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セミナー、2日目が終わりました。
明日は最終日です。

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河野先生が大好きなライオン

「就業規則作成セミナー」が始まります

本日から、3日間の「就業規則作成セミナー」が始まります。

自ら、自身の能力の限界を定めてはいけません。
強い信念は、なりたいあなたに必ずなれます。
否定語を使ってはいけません。
「できない」と言ったところで、本当はできることが、できなくなります。

背伸びをして知らないことを知ったかぶりをせず、謙虚に学ぶ。
努力は人を裏切らないことを信じて、
日々、邁進(まいしん)していこうではありませんか。
すべては学ぶところから始まります。

さあ、今から、私と一緒に始めましょう。

「残りの人生を賭けて闘う」KADOKAWA・角川歴彦元会長が「人質司法」で6月27日に国を提訴へ

「残りの人生を賭けて闘う」KADOKAWA・角川歴彦元会長が「人質司法」で6月27日に国を提訴へ 「週刊文春」に明かした“前代未聞の公共訴訟”を起こす理由とは(週刊文春)

「国に対して2億2000万円の損害賠償を求める訴訟」
大きな花火を打ち上げたものだ。
喜ぶのは弁護士だけだろう。

「2億2000万円」の訴額に弁護士費用はいくらかかるか?

まず、一般に、着手金として

経済的利益の額     着手金

300万円以下の部分     8%

300万円を超え
3、000万円以下の部分  5%

3、000万円を超え
3億円以下の部分     3%

3億円を超える部分     2%

なので、300万円×8%=24万円
(3,000万円-300万円)×5%=135万円
(2億2,000万円-3,000万円)×3%=570万円

合計すると、24万円+135万円+570万円=729万円

ごちそうさまです。
おそらく、国賠が認められることはないだろうから、
成功報酬の部分は「ゼロ」。

しかし、これが、弁護団の一因に、無罪請負人と、
袴田さんの再審開始を決定した元裁判官を含むのであれば、
その金額も膨れるだろう。

そうそうたる面々の弁護団を組織しても、
「船頭多くして、舟山へ上る」になる。

そもそも、弁護士という職に就かれている方は、
自己主張の強い方々だと思うので、
過去の、田中角栄氏、ホリエモン氏の裁判と結果は同じになるだろう。

巨額の損害賠償、その訴額に耳目は集まるが、
勝敗は、訴訟の筋が良いか悪いかで結果は決まる。
弁護士の腕は、それほど大きくないと考えなければならない。

何かが狂っている

鹿児島県警、リークされた記者が驚く「異常すぎる」隠蔽体質“正義の警察官”内部告発を襲う容赦なき制裁

大阪地方検察庁 元検事正を性的暴行の疑いで逮捕 大阪高検

正義の味方のはずが、何をしているのか?
国民の血税を使って、一体何をしているのか?

何かが狂っている。
公権力の行使の方法をはき違えている。

人間だから、誰しも間違いがある…
のレベルではない。

判例を学習していて気づいたこと。

こと、飲酒運転に関して、公の目は公務員に厳しい傾向がある。
30年間、まじめに勤めてきた高校教師が、
たった一回の飲酒運転で、懲戒免職、退職金不支給となった事案がある。

県警、検察…彼らは、教師ではない。
公権力を背景に、刑罰を判断し、科する側の人間だ。
品行方正、公正中立が求められるのは当然だ。

事件が白日の下になった以上、
金輪際、組織でもみ消すことはできない。

どう白黒つけるのか…否が応でも、耳目が集まる。

漢字が書けない

小学校の時、あれだけ漢字を勉強した。
鉛筆の黒鉛で、手が黒く汚れるのはいつもだつた。
テストも数多く受けた。
読書で知らない字が出てくると
わかるまで、漢和辞典で調べた。

今、パソコンやスマホに頼る時代。
どれだけの漢字を書くことができるのか。
小学生の漢字のテストにチャレンジしたら、
どれだけの成果を収めることができるのか。

非常に心配である。

過日、すし屋で関係者と打合せをした。
その際、手書きの領収書を求めたのだが、
宛名を東京法令学院にしてもらった。

「東京は、首都の東京。法令は、法律の「法」に、令和の「令」。」
のところで、まず、つっかえた。
「「令」ってどう書くんでしたっけ?」
彼女は「恥ずかしい…」を連発していた。

次に、「学院は、学校の「学」に、病院の「院」」
と言ったところ、出来上がりは「東京法令学病」になった。

普段書かないから、いい歳をした大人なのに、漢字が書けない。

これは、本当に「病」かもしれない。

判例の読み方

今週末、就業規則のセミナーを開催する。
今、その資料となる判例解釈のまとめをしている。

判例は面白い。
生きた労務相談だ。
人々の日々の生活があり、事件があり、論点整理をして解決に導く。
立場が異なる人の、それぞれの主張をどう調整するか。

証拠をどう読み、どう理屈を組み立てるか。
判例はノンフィクション、物語である。
昔の判例は、会社の名前は出ているし、当事者の氏名も出ている。
実にリアリティーがある。

今回、セミナーでは、
メインテーマとして「ケンカと労災」を取り上げているのだが、
審級によって判断が異なる。
真逆の判断をしているところが面白い。

原告・被告、何方かが勝ちどちらかが負ける。
一審で勝っても、控訴審はどうなるかわからない。
通常、下級審の事実認定が幅を利かすのだが、
最高裁も頑張った判例は、特に興味深い。

ついつい、事件に没頭すると時間を忘れる。
それだけ没頭するということは、面白い事件ということに他ならない。

私の生活に、「暇つぶし」という概念はない。
判例の読み過ぎで、頭が詰まり、
「息抜き」をすることはあるが、潰す暇はない。

判例研究は、反復継続である。

セミナーにご期待あれ

老後生活に2000万円は本当に必要? 目安となる金額とは

老後生活に2000万円は本当に必要? 目安となる金額とは(MONEY PLUS)

6月14日、金曜日。
街にある金融機関のATMは、どこもシニアの列だった。
店舗の入り口には、
女性警察官が詐欺を防止するポスターを配っていた。
その日が何にあたるかを意識していなかったため、
物価上昇分が加わった、年金支給日であることに気づくまで時間を要した。

このところの、物価が高止まりしている状況で、
シニアが、生活の糧を心待ちにしているのがよくわかる。

貯蓄はあるに越したことはないが、
今日日、リタイアまでの間に、
なかなか自身が目標としている額を用意するのは大変だ。
可処分所得の減少、物価の高騰、単身世帯の増加など、
政府が考えていたモデル年金金額だけでは、
生活が立ちいかないケースが少なくない。

年功序列を前提として、
専業主婦の夫婦に、子供二人の
ライフサイクルを前提としたモデル年金は、
今や昔の感である。

政府の政策に何の疑問も持たず、
周囲の人と同じことをしてきた人は、今、苦労している。
だから私は、これまで講演で、
口を酸っぱくして「生涯現役」、「資格を死格にするな」と啓蒙してきた。

高齢になり、貯金がない中、何ができるのか。
生活の格差は、その人が過ごしてきた人生の滓なのか。
それでも、政府は、
経済大国になるよう、企業戦士として国力を牽引してきた団塊の世代が、
負の遺産にならないよう、敬意を払うべきだし、
また、シニアも厳しい状況に鑑み、
できる限り矜持を持ちつつ、健康に留意して現役を続けなければならない。

とはいうものの、リタイアしてから、
現役の時と同じように復帰することは至難の業だ。
まずは、ライフスタイルを見直し、
身の丈に合った生活や、価値観を受け入れることが先決だろう。

藤井聡太八冠が初の失冠 叡王戦、伊藤匠七段が制す

藤井聡太八冠が初の失冠 叡王戦、伊藤匠七段が制す(日本経済新聞)

前人未到の八冠がよもやの敗北。
新しいヒーローが誕生した。
追う立場より、追われる立場の方が心理的には負荷が大きい。
ここで、大きくひと呼吸。
心新たに、ライバルと切磋琢磨して将棋界を牽引していってほしい。

他方、ドジャースの大谷翔平選手は突出している。
技も、メンタルも、おそらく右に出る者はいないだろう。
ひじのケガにもめげず、
二刀流ができないことにもめげず、
長年信頼していた元通訳の裏切りにも動じず、
幸せな家庭を築き、
今シーズンもホームランバッターとして、リーグトップを走る。

唯一の敵は、自分自身なのだろう。

万夫にまねができないから偉人なのだが、
その生き方を標榜して、成功の極意を手中にしたい。

努力のうえに、うまく風を捉えて無理なく上昇気流に乗る。
強靭なメンタルで、周囲の雑音に耳をふさぎ、前に進む。
こちらも前人未到の新天地にばく進中である。

若い人の活躍を見ていると心躍る。
シニア世代も、まだまだできそうな気がしてならない。

酷暑下の大巡礼で1000人超死亡 熱中症が原因か 

酷暑下の大巡礼で1000人超死亡 熱中症が原因か サウジ(時事通信)

… 何といってよいものやら。

巡礼は、命を賭してまで行わなけれればならない行為なのだろうか。
信仰とは、そういうものなのだろうか。

異教徒には、理解できない側面を持つ。

人は何のために生まれるのか?
それは、自分が幸せになり、
周囲の人も幸せにするためなのではないか。

いくら宗教行事だとはいえ、
暑いところに大勢が集まって、1000人超が命を落とす。

どう考えても、これが幸せの在り方だとは思えない。

メッカの聖モスクで祈りをささげるイスラム教徒の写真は、
整然としすぎていて、「人」と覚知するまでに時間を要する。

人々の心のよりどころとなるものが信仰のはずだ。
人々を幸せにするのが宗教のはずだ。
気候変動に即して、大きく「宗教改革」が必要だろう。

フィフィ カイロ大卒業の難しさを解説「イラクのフセイン元大統領も…」小池都知事の学歴詐称疑惑

フィフィ カイロ大卒業の難しさを解説「イラクのフセイン元大統領も…」小池都知事の学歴詐称疑惑 (スポニチアネックス)

今日は、東京都知事選の告示日である。
7月7日の投票日まで、熾烈な選挙戦が繰り広げられる。
今回の立候補予定者は50人以上とのことで、過去最多だということだ。
確かに、調べたところ、前回の候補者は22人だったから、
その数の多さに目を見張る。
街角にポスターを張ったところで、誰が誰だかわからないといったところだろう。

群雄割拠する中、有力候補が4人に絞られ、公約が大きく取りざたされる。
有言実行、どこまでやってくれるのか、お手並み拝見といったところだ。

こうした中、現都知事の学歴詐称疑惑が再燃している。
もともとあった疑惑だが、
今回は元側近の弁護士が、このタイミングで、
刑事告発しているのだから始末が悪い。

この疑惑は、人間長くやっていれば、埃の一つや二つ出るものだ…
といえるレベルのものか、どうか。

公人が行った学歴詐称につき、どのような罪に当たる可能性があるか考えてみる。

(1)軽犯罪法違反 … 軽犯罪法第1条第15号
官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称した者は、拘留または科料に処する。

(2)私文書偽造罪 … 刑法第159条
行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

(3)詐欺罪 … 刑法第246条
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

(4)公職選挙法違反 … 公職選挙法第235条第1項(虚偽事項の公表罪)
当選を得又は得させる目的をもって公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の禁錮こ又は三十万円以下の罰金に処する。
2 当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮こ又は百万円以下の罰金に処する。

さて、このような罪の可能性を見ていくと、
小池氏の学歴詐称疑惑は小さくない。

遠く離れた国の大学事情は、その国の出身者に聞くのが早い。
そうすると、小池氏は大丈夫なのか?
告発した弁護士も、その告発内容が
「当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にした」
ということになると、公職選挙法違反になるから慎重を期しているはずだ。

漁夫の利を得るのは誰になるのか。
東京都知事選から目が離せない。

散歩をしよう

仕事に疲れたら、外に出よう。
様々な花との出会いが、心を癒す。

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結果の予測

「ヒグマとツキノワグマの悪魔合体が起きている」…!いま秋田の猟師たちが恐れる「最凶のハイブリッド熊」の正体(現代ビジネス)

新緑の時期を経て、今は梅雨。
梅雨が終われば、夏本番。
避暑を求めて山へ、海へ、人々の移動が始まる。
今年は、山への移動に気を付けなければならない。
「クマ出没注意」

一昔前の北海道土産といえば、
バター飴に、白い恋人、
木彫りのクマと、「クマ出没注意」と書かれ、
雄叫びをあげるクマの顔の、
デンジャラスな、黄色と黒のステッカーが定番だった。

今、「クマ出没注意」は、全国に広がりつつある。
沿革をたどれば、人間が悪い。
クマの生息域を開発で狭めた責任は重い。
食べ物がなくなれば、調達できるところへ目を向けるのは自然の摂理だ。
よって、山と人里の垣根はなくなる。

クマ牧場で飼育されていた彼らは、巨体であるにもかかわらず、
エサ欲しさに二本足で立ち、
グローブのような大きな手を広げて、
「ちょうだい」の手招きをくりかえす。
仲間に先んじてエサを得るために、
より大きくアピールをくりかえす。
観光客はその愛くるしい姿見たさに、エサを投げ続ける。
この頃は従順な飼いクマだった。

ところがその後、積もった雪を足掛かりに、彼らが檻から脱走し、
人を襲ったニュースは衝撃的だった。
だが、それは人々の記憶の中では一過性であり、
今や過去の産物となっていた。

しかし、その時のクマが野生のクマと交配して、
人を恐れない人慣れした「最凶のハイブリッド熊」
を作り出していたかと思うと身の毛がよだつ。

被害は拡大する一方であるにもかかわらず、
対策は後手後手である。

「馬鹿にしているのか」ヒグマ駆除 町と猟友会が交渉決裂「高校生のバイト以下」
…との記事を見ると、不適切な政治資金の一部をこちらに回してほしいと思う。

日本狼を駆除したことで増えた鹿、
観光客が餌付けした野生の猿、
観光施設から脱走して房総半島を中心に大繁殖している外来種のキョン
漫画がブームの火付け役になった、アライグマ。

いずれも原因があって結果がある。
「結果の予測」をしながら行動しなければならないことは自明の理である。

「結果の予測」…
労務管理もその一言に尽きる。

終の棲家

建物等に関連する、意味を調べてみた。

「寺」… てら。仏道修行や仏事を行うところ。「寺社」「仏寺」
[参考]もと、役所を指した語。

「坊」
1てら。僧侶(ソウリョ)の住まい。また、僧。「坊主」「僧坊」 
2まち。市街。「坊間」「坊門」 
3へや。いえ。はなれ。
4男子を親しんで呼ぶ語。「坊や」 
5他人に親しみやあざけりを表す語。「寝坊」

「院」… 
1かき。かきね。かこい。土べい。 [類]垣(かき)  
2かきねをめぐらした庭や建物。宮殿・役所・寺・学校など。「院長」「院落」「寺院」 
3上皇や法皇などの敬称。また、その御所。「院参」「院政」「院宣」。

「堂」… 
1たかどの。大きな建物。「堂宇」「殿堂」「講堂」 
2神仏をまつった建物。「堂塔」「金堂」「経堂」 
3いえ。すまい。「草堂」 
4ざしき。広間。 
5いかめしくりっぱ。さかん。「堂堂」 
6他人の母の敬称。「母堂」 
7屋号や雅号などにつける語。

「庵」
1いおり。草ぶきの小屋。茶室などの小さな家。「庵室」「草庵」 
2文人・茶人の住居、料亭などの名に添えて、雅号・屋号とする。「芭蕉(ばしょう)庵」

「軒」
1のき。ひさし。「軒灯」 
2家を数える語。また、雅号や屋号に添える語。 
3くるま。轅(ながえ)の高くそりあがった車。また、車の総称。「軒駕(ケンガ)」
4てすり。「軒檻(ケンカン)」  
5あがる。とぶ。たかい。高くあがる。「軒軒」「軒昂(ケンコウ)」

「亭」
1宿屋。料理屋。茶屋。「亭主」「料亭」。眺望や休憩のために高台や庭園に設けた小さな建物。 
2あずまや。 
3屋号や雅号に添える語。「曲亭」

「寮」
1共同宿舎。寄宿舎。「寮舎」「寮母」「学生寮」 
2しもやしき。別荘。また、数奇屋。あずまや。「茶寮」 
3つかさ。役人。「寮佐」
4律令(リツリョウ)制で省の下に属した役所。

「処」
1とりはからう。とりさばく。「処置」「処分」
2ところ。場所。「居処」「随処」 [類]所 
3おる。いる。

さて、みなさんも、日常生活で、
これらの屋号や雅号を目にしていることが多いと思う。
漠然と使っていた言葉の差異が見えてきた。
飲食店や、旅館などが用いるならば合点はいくが、
先人は、高貴な身分の人や、文人が好んで建物に名をつけていた。

歴史小説や、伝記の類に、これらが散見される。
最近、特に気に入っている書籍で、見延典子氏の「頼山陽」がある。
明治時代から、第二次世界大戦前まで、
歴史書の大ベストセラー「日本外史」を上梓した頼山陽は、
移り住んだ京都で、東山や鴨川の眺望が気に入ったらしく、
屋敷を「山紫水明処」とした。

今、NHKの朝ドラで主人公のモデルである、
故三淵嘉子氏の、義父、初代最高裁判所長官故三淵忠彦が
小田原に建てたのが、「柑橘荘」
茶室を備えた屋敷の南に広い芝庭
まわりに花木や紅葉、東には蜜柑、
夏蜜柑、檸檬、金柑や梅が植えられ
往時の数寄者らの趣味を今に伝えているそうだ。

昔の人は、忙しさの中に高尚な余裕と、洒脱な言葉遊びがあった。
「はて」、私は終の棲家を何処にしようか、なんと名付けようか。

「一所懸命亭」、「留魂院」、「コツコツ堂」
悪くはないが、「山紫水明処」に比べると、各段美しさに欠ける。
もうひとひねり、もうふたひねりが必要だ。

年金生活者支援給付金は、有難い制度か?

年金生活者支援給付金

年金は、偶数月の15日に、2か月分がまとめて振り込まれる。
令和6年度価格で、国民年金が、満額で…

調べていくと不可解なことが…

これまで、老齢基礎年金の満額といえば、定まった金額であったが、
それが年齢によって異なっているではないか。

年金制度は極めて複雑である。

年金額は、インフレ時などに年金の経済的価値を維持するため、
毎年見直される。
厚生労働省は2023年度の公的年金の支給額を、
すでに受給している68歳以上の人は前年度から1.9%、
67歳以下で新しく受給を始める人は
前年度から2.2%引き上げると発表した。

そして、今年度もその状態が続いている。
つまり、令和6年度は、
昭和31年4月1日以前生まれの人の老齢基礎年金(満額)は、月額67,808円。
昭和31年4月1日後生まれの人の老齢基礎年金(満額)は、月額68,000円。

これまでは、満額は年額表示だったところ、
月額表示にするところの意味は、単に見せかけの問題だろう。
1月にすれば、たった192円の差。
されど年額にすると、2,304円の差。
わずかな年金で生活を余儀なくされる高齢者にとって
ビジュアル的に、受ける感覚が違ってくる。

…と、そこに加えて、年金生活者支援給付金。
あまり年金の分野を扱わないため、
この制度の成り立ちがなんであるかを認識していなかった。

沿革を調べる。

何ということはない。
先の消費税増税(8%から10%)に伴う、緩和政策が目的だ。
ざっくりいうと、一定の低所得者に対し、
恒久的に所得の補填をする目的のようだ。
要件(世帯の非課税要件・自身の一定の所得額以下)
に当てはまった者が、自ら申請を行い、
要件に当てはまっている限りは、
恒久的に受給することができる給付金である。

金額はといえば、各人の納付済期間等により、若干異なるものの
月額、5,000円程度とされている。
これが、本来の年金受給額に上乗せされる。

年金に頼る低所得者を、
手厚く保護するのはありがたいことだ。
めでたし、めでたし。

本当にそうなのだろうか?
ここに疑問を持たないか?

そもそも、物価の変動は、物価スライドの変動を支給額に加味することで、
いくらでも色を付けることができたはずである。

それでは、収入がある高齢者との差が是正できないのではとの疑問もあるだろう。

しかし、これまでにも、税制や高年齢雇用継続給付、
65歳以上の介護保険料、後期高齢者医療制度、
あらゆる分野で、所得のある高齢者から、
相応の負担を課しているではないか。

そのうえ、まだこのような所得の再配分をするのか…

それだけ、超高齢化社会で、
年金制度そのものが制度化疲弊していることの証だ。
事務手数料を支出してまで、低所得者以外の年金を
減らさなければならないのだろうか。

間違いなく、生涯現役を貫こうとする、元気なシニアの就労意欲を削ぐ。

年金制度は、場当たり的で、とても法律と思えない。

年齢による、支給開始年齢の経過措置がある。
出生の年によって、ベースになる基礎年金額が異なる。
他の年金や、雇用保険など、支給に併給調整がある。
男性と女性の格差を是正すべきも、
現行では、遺族厚生年金の受給資格に差異があるなど…

いずれにしても、国民のコンセンサスを得るために、
万民にとって、
不合理でない制度に近づけなければならない。