弟子と恩師

過日、小沢征爾氏の師弟関係をテーマにブログを書いた。その第2弾として、レナード・バーンスタイン氏と、日本が誇るマエストロ、佐渡裕氏について述べておこう。

ウェスト・サイドストーリーの作曲者であり、指揮者であったアメリカの故レナード・バーンスタインの最後の愛弟子とされているのが、出光興産が提供する、50年間続くご長寿番組、「題名のない音楽会」の司会者佐渡裕氏である。

佐渡氏は、その自伝にバーンスタイン氏との交流を余すところなく語り、「題名のない音楽会」のオープニングソングは、恩師の作曲した「キャンディード序曲」を使用している。このように佐渡氏は、恩師に対し、有名になった現在も畏敬の念で接している一人である。

ところで、バーンスタイン氏が生前、周囲からライバルと目されていたのが、氏より10歳年長の故フェルベルト・フォン・カラヤン氏である。ちなみにカラヤン氏の指揮するベートーベン交響曲第5番、「運命」の出だしである、「ジャジャジャジャーン」は、他のマエストロよりテンポが速く、力強く、迫力があると定評だ。

先日、ベートーベンの第5と第7を聞く機会に恵まれたが、何と、その指揮者が若かりし頃、カラヤン氏の付き人だったという山下 一史氏。奇しくも佐渡氏と同じ昭和36年生まれ。

山下氏はカラヤン氏の体調不良の際、まさかの代役をジーンズ姿で務めたという逸話を持つ人物である。その氏のタクトにも、恩師の力強さと迫力が宿っていた。

いつの日か、バーンスタイン氏の愛弟子佐渡裕氏と、カラヤン氏の付き人だった山下 一史氏の、愛弟子対決を聴き比べてみたいものである。

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