ダマスクローズティー

近所に、新しいティールームを備えたスイーツ店ができた。
その場所は、これまでも二度ほどスイーツ店が入れ替わっているところだ。
ショーウィンドウの位置が横から縦へ代わり、
店の大きさも広くなったような気がする。

商品は一様に小ぶりで、いい値段がついているではないか。
1つケーキは、1つ600円から1000円の間に設定されている。
チョコレートのトリュフは、8個入りで3,200円。
1粒で400円だ。

店内には、先客のご婦人が、
遅いランチパスタが出来上がるのを待っていた。

高校生のバイトに、「ダマスクローズティー」の説明を求めたが、
腑に落ちる説明ができないため、店の奥の店主と対応を代わった。

香高い、リラクゼーションを謳う、そのメニューを試してみることにした。

商品が提供される間、初対面のご婦人と会話が弾む。
私より9つほど年齢が上のご婦人とは意気投合。
現役の書道教室の師範であるご婦人とは、
片岡千恵蔵、フランク永井、高倉健、昭和のノスタルジアに
話題が尽きない。

他に、客もいなかったことから、人生観や、出身地、
店主と、バイトも巻き込んで、会話が弾む。
話をする中で、店主は素材にこだわっていることが理解できた。
だから一品単価が高い。
ランチにカレーを提供しないのは、カレーり匂いが残り、
スイーツの風味を減殺してしまうこと。
パスタの量は控えめに、
それは、デザートのケーキ本来のおいしさを味わってもらうため。
お菓子職人は体力勝負なので、手が大きくなること、腕が太くなること。
それを気にしない人でなければ、パテシェになれないこと。
35歳の女性店主には、ポリシーが一杯である。
店に対する意気込みが、心地よく伝わる。

香高いダマスクローズティーと、初対面の女性たちと
気が付けば2時間の話し込んでいた。

時には、こんな休日の過ごし方もいい。

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