挑戦の数だけ人は進歩する ALS患者のDJ武藤さん、中高生に語る(朝日新聞社)
人は誰しも年を重ね、確実に終着駅に向かう。
その道すがら、それぞれの人生の軌跡を体験し、生きた証を残す。
武藤氏の活躍は、かねてからメディアで知っていた。
若く、一番希望に満ち溢れた時期に、病気になられた。
美しい奥様と二人三脚で、一児の父でもある。
予期せぬ病気という与えられた運命の中で、
精一杯挑戦されている姿が神々しい。
「生きるとは何か」を、その生きざまの中で伝道している。
「挑戦の数だけ人は進化する」…含蓄がある。
今、安易に闇バイトに手を染める若者が多い中、
武藤氏の心からの語りを聞けた若者は、
真摯に自身の将来を考えてくれたことだろう。
人は低きに流れやすい。
しかし、あえて困難な道を選択することで、進化を続ける。
生きる証。
これは人に与えられるものではない。
自らが、その意志で切り開いていくものだと確信してやまない。