4月8日の朝食時、
「NHKニュース おはよう日本」の特集を目にした。
内容はこうだ。
「新年度が始まって1週間ほど。
新生活が始まった人をはじめ、
多くの人の心に響く優しい車内アナウンスが話題となっている。
アナウンスの主は京王井の頭線の金親さんで、
自動アナウンスのあとに自分の言葉を付け加えている。
そこで金親さんのアナウンスが心を掴むのか、裏側を聞いた。
キッカケはコロナ禍。
言葉の力を実感した金親さんは、積極的に乗客に声をかけている。」
このほかネット上には、
「井の頭線乗ってたら
『お花見がお済みでない方、神田川沿いの桜が満開です
左側に見えますのでご覧ください』って車掌さんがアナウンスしてて、
車窓から見える桜をみんな覗いててすごくいい時間だった」
との投稿もあった。
NHKの特集内でも、同様なアナウンスがされていた。
人々は、アナウンスが流れると、一斉に窓外に目を向ける。
座っている人は、わざわざ体を回転させて、
桜を覗いていた。
殺伐とした世の中で、
車掌自身の言葉で語られる、心に響く優しいアナウンスは、
干天の慈雨だ。
乾いた心に、優しさが穏やかにしみわたる。
これは、その方独自の天性の言葉だと思う。
ご自身の仕事を追求した時、
その人にしかできない付加価値が加わった結果だ。
何気ない一言が、その場を共有する人々の、心の琴線に触れる。
アナウンスを聞いた人は、心華やぐ。
その反応を見た言葉の発信者も、気持ちが華やぐ。
相乗効果が暖かな空間を生み出す。
こうした一期一会の心の交流が、デジタルでは味わえない良さとなる。
言葉は、人の心を癒すこともできるし、
反対に、誹謗中傷をすれば、命を奪うほどの凶器にもなる。
心の余裕が、優しい言葉のエネルギーになり、
すさんだ心が、相手を傷つける卑しい言葉の元凶になる。
金親さんのように、人を和ませ、元気づける言葉を操れるよう、
私たちは、日頃から心掛けなければならない。
