元兵庫県弁護士会副会長が預かった遺産9500万円分配せず 面談応じず調査段階で公表(産経新聞)
どんなに苦労して資格を取得したとしても、
末がこのありさまではいただけない。
同じ士業の看板を掲げていても、成功する者とそうでない者がある。
クライアントは、どのような人に依頼したいと考えるか。
誠実で、勤勉で、その業界に必要な知識のアップデートが常にされている人。
欲を言えば、その分野にとどまらず、話題が豊富で、とにかく頼りになる人。
仕事が早く、報告は手の届くところまで丁寧にする士業者。
これでいて、報酬が安いにこしたことはないが、
こちらがしてほしい手続きを、確実にしてくれるならば、
報酬は少しくらい高くても納得がいく。
こうした士業者は、評判が評判を呼び、繁盛するのだろう。
他方、業界の役をしたところで、
目の前の多額な預り金に目がくらみ、
横領するようでは、始業のプライドが泣く。
68歳にもなって、副会長歴任者が横領では晩節を汚す。
こうした事象は、何も今始まったものではない。
過去にも、報道された横領は数多い。
一般人は、「弁護士」という肩書のもとに、仕事を依頼する。
その肩書きを悪用して、横領したのであれば、
会としては、その保障を考えなければならないだろう。
そうした保証はあるのだろうか。
日本弁護士連合会のHPを調べてみたところ、
「依頼者見舞金制度について」というページがある。
まさに、弁護士を信用して
事件を依頼したクライアントの
金品を横領された場合に支給される「見舞金」制度だ。
しかし内容を見ていくと、確かに見舞金程度の金額であり、
「被害者1人当たり500万円の枠内で決定」され、
「同じ弁護士に被害者が複数いる場合は、
弁護士1人につき総額2,000万円の枠内で決定」
と書かれている。
そうすると今回のケースは被害額が9,500万円であることから、
着服弁護士が任意に返済しなければ、見舞金の最高額を受給できたとても、
残りの7,500万円は、泣き寝入りということになる。
事件の依頼に、何を信用して選択をすればいいのか、
弁護士も、玉石混交。
その選び方は、頭の痛い問題である。
