書棚を整理していたら、一昔前、はやった本が出てきた。
その題名は、「水からの伝言」。
「水に言葉をかけると、その水を凍らせた結晶の形がその言葉に影響される」
というもの。数多くの写真が収められている。
転じて「ありがとう」「感謝」など美しい声掛けをすれば、
人体の70%を占める水も元気になり、健康でいられる、人間関係が好転するなど、
あったらいいなの願望から、一頃、多くの学校で道徳教育の題材にもされたようだ。
しかし、科学的でないという理由から、現在では「内容はすべてフィクション」と位置付けられている。
この点については左巻健男氏の「水はなんにも知らないよ」という本をお読みいただきたい。
科学と疑似科学の違いなど、科学リテラシー(科学に対する理解能力)について分かりやすく説明されている。
たしかに、水に声をかけることで、その水を凍らせた結晶に影響が出るというのはあまりに非科学的であろう。
科学リテラシーを欠くことは、放射能汚染の風評被害など、時として深刻な影響をもたらす。
しかし、「科学的でない」ものを一刀両断に切り捨ててしまうこともまた極端に過ぎると私は思う。
「科学的でない」
科学が万能であるかの如くの論調が強いが、
科学は、目に見える数値化できるものしか検証されない。
しかし、森羅万象の中で、数値化できるものはごくわずかであり、
その他多くが科学では解明されていない。
私は、今でも『言霊』を信じていたいと思う。
ポジティブな言葉は良い結果を生み、
優しい声掛けは、人間関係を良好にする。
それは、科学で数値化されずとも、不変の真理であると私は思う。
